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地理情報

2万5千分の1地形図の迅速な修正に「だいち」を役立てる

写真 硫黄島1/25,000地形図

国土地理院とJAXAでは、日本の基本図である「縮尺1/25,000の地形図」の迅速な修正作業を行うため、「だいち」のデータの利用研究を行っています。

長い日本の歴史の中で測量の技術は発展し、1/25,000地形図の情報は豊かにそして精密になり、私たちの生活のあらゆるところで活用されています。さらに日々変化する都市の様子や国土環境の変化などに応じて地図は更新されていきます。
現在の地図修正作業は、航空機で撮影する写真等の活用と現地調査等を組み合わせて行われていますが、「だいち」の登場により、修正作業において重要な工程である経年変化の抽出作業がより効率的になることが実証されています。

さまざまな手法で補い合って修正する地形図

空中写真は、およそ高度3~4.5kmの高さから航空機で撮影したもので、10km×10kmの範囲で細かいものをはっきりと識別することができます。
一方、高度700kmから撮影する「だいち」の画像は、70km×35kmの広い視野を持ち(航空写真の約25枚分)、地形の全体像を瞬時に把握することができます。また、撮影頻度も46日に1回同じところを撮影(航空機の撮影は数年毎)できるため、季節の変化や都市の開発状況などを継続的に観測することが可能です。
空中写真や「だいち」の画像を用いて地形図の修正を行う際には、測量技師が現地に赴いて行う現地調査等も、地図の精度を維持するためには欠くことはできませんが、それぞれの利点を最大限活用することで、精密な地図修正を迅速に効率的に行うことができます。

PRISMが撮影した画像を使えば、大規模な構造物が完成したときなどに、すぐに地形図を修正できます。画像は、野球場の建設工事が始まる前の航空写真(左)と、完成後のPRISMの画像(右)。航空写真に近い詳細さで観測できることがわかります。

左は、既存の地形図にだいちのPRISM画像を重ねたもの。地形図には描かれていない橋が、「だいち」の観測画像には写っています。右はこの描かれていなかった橋を加えて修正を施した地形図です。

共同研究チームでだいちデータの技術検証を実施中

国土地理院とJAXAでは、現在の地図修正作業に、新たに「だいち」のデータを追加して活用するための、技術検証やソフトウェアの導入などの研究開発を行っています。
「だいち」の持つ広い視野で、まず土地の変化を迅速に把握し、その後は同じ場所の航空写真を用いて詳細な形を見ていくことは有益です。だいちを活用することにより、地図がこれまでより高い頻度で更新されることが期待されています。
国土地理院では、共同研究の中で現在までに(平成19年8月~12月)、国土地理院では、データ精度の技術的検証等を通じて、だいちの画像168シーンを活用して経年変化を抽出、地形図20面の修正作業を行いました。(2008年1月現在)

標高データも取得できるだいちの立体視センサPRISM

種子島鳥瞰図

種子島鳥瞰図

PRISMで抽出した標高データとパンシャープン画像を重ねて作成した鳥瞰図

さらに、だいちが持つPRISMセンサ(高分解能光学立体視センサ)は、前方、直下、後方の3方向から同時に撮影できるので、このデータを利用して高さを測定することで、高精度デジタル標高モデル(DEM)の作成及び地図の等高線を描画ができます。

硫黄島、竹島などの地図を刊行、今後は積極的な実利用へ

国土地理院では、2007年9月~12月に、技術検証されただいちのデータを利用し、「硫黄島(いおうとう)」「西村(にしむら)」等を刊行しています。特に「硫黄島」は、昭和57年以来25年ぶりの刊行、さらに「西村」の図葉では、だいちのデータを用いることで日本で初めて1/25,000の竹島の地図を完成することができました。航空機の撮影や現地調査等が難しい離島などでの地図修正作業に、だいちのデータが威力を発揮しています。
今後は、だいちのデータ利用が研究段階から実利用段階への移行を目指し、さらに利用の拡大が図られる見込みです。

時代はインターネットによる迅速な情報配信

また、これまでは、すべての変化を網羅してから新しい地図が刊行されていましたが、昨今は変化した部分のみを迅速に更新し、インターネットで配信されるようになってきました。
「だいち」のデジタル情報は、その更新にも大いに役立てられる見込みです。

国土地理院「電子国土」

精度向上の努力は続く

1/25,000の地図作成には非常に高い精度を要求されます。地上から700km (東京から青森くらいの距離) 離れた環境の厳しい (日なたの温度が200度、 日陰が-100度) 宇宙空間を飛行する「だいち」がこの要求を達成するため には、画像を撮影する瞬間瞬間にどちらを向いているか正確に知る必要が あります。JAXAでは打ち上げ後も継続的に日々のデータを解析して、結果 を「だいち」にフィードバックさせ、その精度を上げる努力を続けています。

2006年10月 2007年9月 2008年3月
水平方向精度
(直下視)
323m(GCP*なし)
8m(GCPあり)
10m(GCPなし)
3m(GCPあり)
10m(GCPなし)
3m(GCPあり)
高さ方向精度 10m 6m 5m**

数字は標準偏差

* GCP:地上基準点のこと。この基準点が地図内にある場所では、その 情報を加味することにより衛星データの精度を高めることができる。

** 1/25,000地形図の品質上必要な高さの精度

現在、国土地理院とJAXAでは、特に高さ方向の精度向上と、画像上にランダムに現れ、ときとして画像判読のさまたげとなるノイズの軽減に取り組んでいます。季節ごとのデータの蓄積、画像処理ソフトウェアの適用等により、その精度は今後も高まっていく見込みです。

2万5千分の1の地形図って何?

”日本国内のあらゆる地図の基になっているのが、この2万5千分の1地図です。”

2万5千分の1地形図は全国をカバーする最大の縮尺の地形図。この地形図が、他の縮尺地図や道路マップ、登山マップ、カーナビなどさまざまな種類の地図を作るときの基として利用されています。現在、約4300面が作成されています。

関連リンク

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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:ロケットの情報を掲載 ロケットナビゲーター
画像:宇宙から見た地球を紹介 地球観測研究センター
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